パソコムプラザの在校生の方は、教室広報誌「なでしこ」5月号の「用語辞典」でご紹介した「ガバメントAI 源内(げんない)」を覚えていらっしゃいますか。
その源内が、いま熊本で働いています。

ニュースを読んで、そうか、災害のときにはこういう場面で使われるのか、と思いました。
「源内」は、役所の職員さんが使うAIです
源内は、国が作った、自治体や国の職員が使うためのAIです。
江戸時代の発明家・平賀源内の名前と、ジェネレーティブAI(GenAI)をかけた名前でした。
その源内が、7月28日の熊本地震のあと、被災地のお手伝いをしています。
デジタル庁は地震の翌日、7月29日から、この源内を3週間ほど、被災地の役所や支援団体が無料で使えるようにしました。
7月30日の時点で、熊本市、上天草市、山都町が「使いたい」と手をあげています。
熊本地震の被災自治体等へ、ガバメントAI 源内を緊急提供します(更新)|デジタル庁
源内が、現場でしていること
◇ 話しことばを、その場で文字にする
無線や電話で届く現場からの報告を、聞きながら文字にしていきます。書きとる人がつきっきりにならずにすみます。
◇ 貼り紙やお知らせの下書きをつくる
避難所には張り紙がたくさん貼られますね。これも一つ一つ作っていたら大変。AIに走り書きしたメモを渡すと、掲示板に貼る紙や、住民の方へのお知らせの文案に整えてくれます。
◇ 外国の方のことばに訳す
できあがったお知らせを、日本で暮らす外国の方のために、いくつもの言葉に訳します。人が訳していたり、1つずつ翻訳アプリにやらせていては時間のかかることも、お知らせそのものを翻訳させることが、AIならできるんですね。
◇ 会議の記録をまとめる
こういう時は話し合いがたくさん持たれるはずです。そしてたくさんの記録が取られると思います。1つ1つが貴重な情報です。その長い打ち合わせの記録も、人間がまとめていたらやっぱり時間がかかります。AIなら数分で一枚にまとまります。
◇ 数字を整理して、表やグラフにする
こんなときは、あちらこちらから情報が入ってくることと思われます。「どの避難所で何が足りないか」を一覧に。そして情報は刻々と変わっていくでしょう。避難された方の人数の移り変わりも、わかりやすい形で見せてくれます。
◇ どの法律が使えるかを調べる
「こういう場合、どんな支援が受けられるのか」。関係する法律の条文と、確認すべき項目を並べて示してくれます。
こうしたことを職員の方たちがやっていたら、それだけ時間もかかります。本当はもっと、「人間」にしかできないことに時間を割きたいのに、事務仕事に追われてしまうってこと、あると思います。そこを解決するのがAI、というのはとてもいいな、と思いました。

やっていることは「書く」「訳す」「まとめる」
むずかしそうに聞こえますが、やっていることは「書く」「訳す」「まとめる」です。
皆さまがスマホのAIに文章を整えてもらったり、写真の中の文字を読み取ってもらったりするのと、実は地続きなのです。
授業でやっていることと、つながっているのです。
災害のときは、人手も時間も足りません。
その足りない分を少しでも埋めて、職員さんが人と向き合う時間をつくる。源内の仕事は、そういう役まわりなのだろうと思います。
現場の職員の方々の負担が、AIで大幅に減らせるといいですね。
ニュースの中の言葉が、こうしていつの間にか身近になることがあります。「あ、これ。教室の広報誌なでしこで読んだな。」と思っていただけたら、うれしいです。
今回の無料の提供は3週間ほどの期間限定です。デジタル庁のお知らせは、こちらで読めます。
熊本地震の被災自治体等へ、ガバメントAI 源内を緊急提供します(更新)|デジタル庁
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