「新しいお店を出したので、よかったら見にきて」
水引の作品づくりをしている友だちから、そう声をかけてもらいました。
場所は台東区の「上野桜木あたり」。
友だちの主宰する「和モダン水引協会」では、「水引のある生活」をモットーに、作品づくりのほか、水引を広める活動を一緒に行う「水引大使」を輩出しています。
根津から歩いて10分、お寺とパン屋さんの道
私は根津駅から歩いてみました。
道の両側にはお寺がずらりと並んでいて、その合間に、昔ながらのパン屋さんやおせんべい屋さん、こじゃれたレストランが点在しています。

気になって足を止めたのが、こちらの「根津のパン」。

入口には「現金のみです」の札。キャッシュレスに慣れた身には、新鮮です。お財布の中身を確かめてから入りました。

国産小麦を自家製酵母で長時間発酵させたパンだそうです。10時から19時まで。黒板には「おかげさまで3周年」とありました。
寄り道をしながら、歩いて10分ほどで到着です。
昭和13年に建てられた三軒の家が、そのままお店に

「上野桜木あたり」は、昭和13年(1938年)に建てられた三軒の家を活かした複合施設です。ショップ、ビアホール、ベーカリー、レンタルスペースが入っています。

のれんをくぐると、木が茂る中庭。奥に縁側があって、あちこちに黒板や手書きの札が下がっています。
古民家がそのままお店になっているって、なんだか感じがいいですね。

壁にあった案内板を読んでみました。
「あたり」という言葉は、あいまいだからこそ、どこまでもひろげていける可能性がある。そう書かれていました。
お目当ての友だちのお店は、3号棟の2階。オーナーの住まいだった頃の風情を生かして、小さなお店が集まっているそうです。

階段を上がると、窓の外は瓦屋根と木の塀。昭和な雰囲気です。昔はこんなおうちばかり、だったのでしょうね。
水引には、三つの意味がある
お店では、たまたま同業のお知り合いの先生(水引を習っている)にもお会いできました。


水引には、三つの意味が込められています。
ひとつは、邪気を払う魔除け。
二つ目は、未開封のしるし。一度結ぶとほどきにくく、ほどくと結び直しが難しいので、きちんと結ばれていれば「誰も開けていない」という印になります。
三つ目は、結ぶということから、人と人を結ぶ。
1400年前、小野妹子が遣隋使の任務を終えて帰ってくるとき、持ち帰った贈り物に紅白の麻の紐が結ばれていた。そこから水引の歴史が始まったと伝えられているそうです。
長い歴史があるんですね。

英語の説明も置いてありました。引けば引くほど結び目が固くなるから、人と人との結びつきも強くなる。そういう言い伝えなのだそうです。
リボンで包むのとの一番の違いは、相手のことを想いながら結び方を選ぶこと。
選ぶぐらいいろいろな結び方があるんですよね。水引には。
そう書かれていて、なるほどと思いました。

その水引を、日常でも身に付けられるように、友だちは水引アクセサリーを作っています。イヤリング、ピアス、ブレスレッド・・・こんなふうに身につけられるようになっています。


ブレスレットは3,300円ほどから。水引のアクセサリーは軽くて、色の組み合わせがどれもきれいです。

水引=ご祝儀袋、というイメージの人が多いかもしれませんが、毎日のように身に付ける水引もあるんですよね。
加賀ゆびぬきに、ガラスに、焼き物に
このお店には複数人のオーナーがいます。

こちらは加賀ゆびぬき。指ぬきを帯留に仕立ててあって、金具を使っていないので帯を傷めないのだそうです。細かい模様が一つひとつ違っていて、色もきれい。

こちらはバッグに付けるチャーム。

他にも、ガラスのアクセサリー、ビーズのブローチ、猫の箸置きに豆皿。こういうの見るの楽しいですよね。あれもこれもと目移りしてしまいました。



上野桜木のあたりにお出かけの際は、ぜひのぞいてみてください。
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