味の素「HONDASHI」が「MONDASHI」に ― AIの仕事は最後に自分の目で確かめよう

毎日のようにAIを使っていると、「本当にすごいな。頭いいな」と思うことばかりですが、そんなAIも万能ではありません。

教室でも、ときどき「AIって、間違えることもあるんですね・・」なんていわれます。

そうです。全部が正解とは限らないので、最後は必ず人間が確認しましょう、とお伝えしています。

 

その「間違え」が、とても分かりやすい形で表に出たできごとが、この週末にありました。

私もお料理でよく使う、味の素の「ほんだし」の写真です。

 

「HONDASHI」が「MONDASHI」に ― 商品の名前が変わってしまいました

8/14(金)、味の素のレシピサイト「味の素パーク」の投稿に、こんな一文がありました。

めんつゆが切れてしまって絶体絶命なときはこれを思い出してください。これさえあれば「めんつゆ」できます!

水とみりんとしょうゆ、そして「ほんだし」。
これだけでめんつゆが作れますよ、というお知らせです。

材料をきれいに並べた写真が、1枚ついていましたが、これが問題となりました。

 

ここで、瓶のところを大きくしてみます。

ほんだしの瓶のラベルを拡大した画像。下部の英字がMONDASHIになっている

味の素パーク公式X(@AJINOMOTOPARK)の投稿画像より引用

味の素パーク (@AJINOMOTOPARK) on X
めんつゆが切れてしまって絶体絶命なときはこれを思い出してください。これさえあれば「めんつゆ」できます!

 

瓶の下のほう、英語の文字をご覧ください。

本当は「HONDASHI」です。

それが「MONDASHI」になっています。

その上の日本語も、よく見ると読めない字が混じっています。

「削りたての香り」も「かつお節のおいしさ」も、あるようで、ない。

 

この投稿には、すぐに指摘が集まりました。

読める文字のほとんど全てが間違ってて削りたても香りも丁寧もかつお節のおいしさも謎になってる(@Kana_nnmr さん)

自社製品のラベルやキャッチコピーがグジャグジャに潰れてるのってなんか思わないもの(@AkiraShijo さん)

生成AIを使って不備のある画像をそのまま出してくる企業は信頼を失う(@t0c_se0 さん)

 

自分のところの商品なのに、どうしてこんな写真出したの?

そう思った方が、たくさんいらしたということですね。

写真を明るくするはずが「HONDASHI」→「MONDASHI」に 生成AIが想定外の部分まで変形、味の素謝罪(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース
味の素が運営するウェブメディア「味の素パーク」の公式Xアカウントが2026年8月16日、生成AIを用いた画像加工を行った投稿について謝罪した。■主力商品の「ほんだし」パッケージに違和感 味

参考:写真を明るくするはずが「HONDASHI」→「MONDASHI」に 生成AIが想定外の部分まで変形、味の素謝罪(2026年8月17日)

 

参考:ITmedia NEWS「『ほんだし』のラベルがAIでぐちゃぐちゃに…… 味の素、公式Xの投稿画像について謝罪」(2026年8月17日)

 

AIで一から作ったのではない ― 明るくしただけのつもりでした

8/16(日)、味の素パークからお詫びが出ました。

画像について、ご不快な思いをおかけし誠に申し訳ございません。実写写真をAIにて明るさ・背景の変更などを行った結果、文字やラベルが崩れてしまった状態で公開してしまいました。

味の素パーク (@AJINOMOTOPARK) on X
画像について、ご不快な思いをおかけし誠に申し訳ございません。実写写真をAIにて明るさ・背景の変更などを行った結果、文字やラベルが崩れてしまった状態で公開してしまいました。確認が不足しており大変申し訳ありません。再発防止に努めてまいります。ご...

 

この件では、AIに一から写真を作らせたわけではありませんでした。

ちゃんと自分たちで撮った写真があって、それをAIに「もう少し明るく」「背景を変えて」とお願いした。

それだけのつもりでした。

ところがAIは、頼んでいないラベルの文字まで書き直してしまったのです。

 

こちらが、AIにお願いする前の、実際に撮影された写真。

木のテーブルに水・みりん・しょうゆ・ほんだしを並べた、加工前の実際の写真

味の素パーク (@AJINOMOTOPARK) on X
画像について、ご不快な思いをおかけし誠に申し訳ございません。実写写真をAIにて明るさ・背景の変更などを行った結果、文字やラベルが崩れてしまった状態で公開してしまいました。確認が不足しており大変申し訳ありません。再発防止に努めてまいります。ご...

より引用

 

そして、こちらがAIで明るく、背景を変えたあとの画像です。

AIで明るさと背景を変えたあとの画像。白い板の背景に材料と分量の文字が入っている

いずれも味の素パーク公式X(@AJINOMOTOPARK)の投稿画像より引用

 

 

木のテーブルが白い板になって、見た目も明るくなり、料理の本のページのようになりました。

でもここで、瓶のラベルが変わってしまったことに気が付かなかった。

並べて見ると、よく分かります。

 

AIに直してもらった写真 ― 送る前に、もう一度自分の目で

大きな会社でも、事前のチェックをすり抜けてしまって、世に出てしまい謝罪まですることになる、こんなことがあるんだ…と思いました。

 

これって、私がスマホでやっても、まったく同じことが起きます。

Googleフォトには、写真を明るくしたり、うしろに写り込んだものを消したりする働きがあります。

ChatGPTやGeminiに写真を渡して、「もう少し明るくして」とお願いすることもできます。

とても便利で、私もよく使います。

 

ただ、AIが手を入れるのは、こちらが頼んだところだけとは限りません。

お店の看板、名札のお名前、値札の数字、道路の案内。

とくに文字のところは、いちばん変わりやすいところです。

人の目には「ちょっと明るくしただけ」に見えていても、文字だけがなんとなく変わってしまった、ということがあります。それに気が付かないぐらいに。

 

AIが作った文章でも、AIに直してもらった写真でも、やはり最後は自分がちゃんとチェックしないと、思わぬ騒動を引き起こすことがあるんだな、と肝に銘じたいと思います。

写真だったら一度、大きくして確認。

文章だったら、最後に必ず自分の目で確認。

AIの手が入ったものは、最後に見るのは自分の目、と決めておくと安心です。

 

AIは、こちらが言っていないことまでやってくれることがあります。私も丸投げはしないよう、いつも気を受けていますが、それでも抜けや漏れがあるかもしれない、そういうことには敏感になっておかないといけないな、と思いました。

便利に使いながら、最後は自分でチェック、ですね。

 

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この記事を書いた人:増田由紀
増田由紀
スマホ活用アドバイザー/
オンラインで学べる大人のためのスマホ・パソコン教室 「パソコムプラザ」代表(047-305-6200)。
ミセス・シニア・初心者の方に向けて、 スマホを「電話とLINEだけで終わらせない」活用法をお伝えしています。
和風なものと嵐が大好き。好きな場所は京都や沖縄。

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