授業で何か課題を作るときに、「見本」とか「作例」「完成例」といったものを使うことがあります。
「自治会のお知らせ」とか「会計報告書」とか。
テキストには、
「●行目に●●と入力します」
「●行目にカーソルを移動し●●を~」と指示があります。
テキストの良さは、手順が書いてあるからその通りに作業を進めていくことができること。
その指示に従って「こうやって作るんだ」とその流れを体感しながら作成できること。
でも、「流れを体感」するのではなく「操作をただ追いかける」ということになってしまうと、テキストの本来の目的が見失われてしまいます。
それに、実際に文書を作ることになった場合、テキスト通りにはいかないことがあるのです。
誰も、「●行目に●●と入力する」と教えてくれないのです。
いつも完成例があるとは限らない。
実際にはそれを自分で考えなくてはいけない。
テキストの良さは、その通りにやればできるところだけれど
テキストの弱点は、それに頼りきりになるとこと。
完成例があれば、その通りをまねして作ることができるけれど
完成例がないと、想像しないといけない。
テキストも完成例も、あれば講師も楽だし、生徒さんも安心ですが
「自分で考える」ということはそれ以上に価値があることだと考えます。
今週の授業では、「できるだけ大きな文字で手早く掲示物を作る。」ということをやりました。
教室では時々、場面設定をして、自由に作成していただく時間を取り
各々の考えで文書を作る、ということをやります。
完成例をお見せするのは、皆さまの印刷が終わってから。
あくまでも「例」ですからね。
先に完成例を見てしまうと、どうしてもそちらに引っ張られてしまうのです。
考える、という時間を取ることがとても大事。
自分で考えた文書は、個性的。バラエティに富んでいます。
この人はこう考えるのか。
この人はこう思うのか。
講師としても非常に参考になります。
どうしてそうしたのか、という理由だって「なるほど」と思うものがたくさんあります。
「その考え、私にはなかったなあ」というものも。勉強になります。
同じ課題でも、人によってこうも違うものですね。
でもそれが現実。
そして人の作ったものを見るのも勉強になりますしね。
いろいろな考え方が形になって、楽しい授業でした。
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