9月1日は防災の日。
「防災の日」は、1960年(昭和35年)に、内閣の閣議了解により制定された。9月1日の日付は、1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災にちなんだものである。また、例年8月31日 – 9月1日付近は、台風の襲来が多いとされる二百十日にあたり、「災害への備えを怠らないように」との戒めも込められている。(Wikipediaより)
今学期は教室でも「スマホやSNSを利用して防災スキルを高めよう」と、講座の中でもたびたび防災関係の内容をご紹介しています。
スマホやSNSを利用して防災スキルを高めよう 今期のテーマです(2018/3/29)
今学期のテーマは防災です。身を守るためのスマホです。(2018/4/2)
このブログでも、防災関係のことをたびたび書いています。
グーなキモチ 「防災」の検索結果はこちら
慌てている時は、普段できることがぜんぜんできないし、思いつかない。
スマホの先生として皆さまに伝えたいのは、「安否確認」にスマホを上手に使ってほしいということ。
3.11の時、私はまだスマホの使い方に習熟していなかった。
あの時は、携帯電話の延長線上にしか思っていなかったと思います。
使いこなせていなかった。
あの日は金曜日、先生方も生徒さんも教室から送り出し、教室を閉めた私は、はやる心を抑えつつ学童クラブへ走りました。
この目で初めて見た液状化で、ぬかるんだ道路。パンプスは泥だらけ。
走りに走った。私。
よくないことが頭によぎるけれど、とにかく学童へ一直線。
学童の先生方に囲まれて、無事でいる息子の姿を見た時は、本当に本当に胸をなでおろしました。
仕事をしている母が子供を預けるとは、こういうことに遭遇するのだと。
預け先を信頼するとは、こういうことも含めてなのだと思いました。
それと同時に、大事な人を思う気持ちはこんなにも切ないものかと。
自分の目で見て、足で確かめることができる距離だからよかったけれど。
もし電車通勤だったら。
もし遅番で帰れなかったら。
もし。。。。
双方の実家、家族の安否確認をして、ふと1名連絡が付かない。
都内に出勤している妹です。
「ねえ、電話あった?」
「ないのよ。」
「かけてみた?」
「つながらないのよ」
母との間で何度も繰り返された会話です。
妹は保育士ですので、学童の先生の姿がダブります。
お子さん全員の安全が確保され、保護者の方に引き渡さないと彼女は帰ってこられない。
でも待って、浦安でさえこんなひどい状況で、都内は大丈夫?
どうしよう、何かあったら。
連絡が付かないってどういうこと?
まさかお子さんをかばって大けがをしたとか・・・
何で連絡くれないの?!
便りのないのはいい証拠というから、大丈夫なのかな。
忙しくて見てないのかな。
でもまさか・・・
悪いほうへ悪いほうへと考えてしまいます。
スマホ先生は3.11の時ダサかった
今だから笑い話ですが、あの時私に「電話をかける」以外の選択肢が浮かばなかった。
繋がらない電話を、丸1日、母とかけていたというわけです。
だから私はあの時、まったくスマホが使えていなかった。
ダサい使い方をしていました。
それだから思うのです。
人って、あわてている時には本当に、普段できていることができなくなってしまう。
ましてや、聞いたことのないこと、やったことのないこと、知らないことなんて、その時できない。
頭に浮かびもしない。余裕もない。
だからこそ私は、しつこいくらい繰り返し、生徒さんには「安否確認」「情報収集」にスマホを役立てよう、って言っているのです。
スマホ先生は2011年はダサかったんだもん(笑)。
災害発生時はデータ通信を上手に利用する
災害発生時、相手に直接電話をかけても、ほぼかからないというのは、もう覚えておいた方がよいです。
即座にかけてつながることがあるかもしれないけれど、すぐにつながらなくなってしまいます。
そんな時、繰り返しかけても時間の無駄というもの。
音声回線をパンクさせないように、制限がかかるのです。
音声回線は、救助や救出のための大事な連絡手段に優先的に使ってもらいましょう。
私たちはその時、音声ではないものを使って、大事な人の安否を確認しましょう。
データ通信は、「音声ではない」情報のやり取りができます。
- 3.11以降に急速に普及したLINE
- 携帯電話番号でやりとりできるショートメール
- メールアドレスを使ってやりとりするメール
- インターネット上で人と交流できるFacebook
- メッセンジャー
- Twitterだって、「自分が無事だよ」と発信することはできます。
Instagramだって、「元気だよ、無事だよ」と自分の写真を載せて(顔じゃなくてもいいけどね)、知っている人に安心してもらうことはできます。
本当に、人に「大丈夫だよ」と伝える手段は、今なら、スマホなら、たくさんあるのです。
大丈夫じゃないことを伝えるにしてもです。
伝言を残すという方法も
また直接相手に連絡を取らなくても、「伝言を残す」という方法もあります。
- 忘れていない?で覚えてほしい「171」の災害用伝言ダイヤル
「伝言ダイヤル」ですから、声を録音してメッセージを残すことができます。録音したものを聞くので、直接相手に電話をかけているわけではありません。
スマホからでもガラケーからでも固定電話や公衆電話からでも。とにかく「171」とダイヤルして、ガイダンスに従ってメッセージを録音するのです。
電話ができるものなら何からでも、「171」が使えます。
忘れて171(いない)? 災害用伝言ダイヤルの使い方(2017/9/1)
忘れて171(いない)? 毎月1日・15日は災害用伝言ダイヤルの体験日(2018/7/15)
- web171は災害用伝言板。「伝言板」ですから書いて残す伝言です。
インターネットが利用できれば、web171が使えます。インターネットにつながるということは、スマホはもちろん、ガラケーでも、家のパソコンでも、またWi-Fiが利用できたらタブレットでもいいのです。とにかくインターネットにつながるものからなら何でも「web171」が使えます。
web171の使い方 伝言の残し方を覚えておこう(2018/9/2)
忘れて171(いない)? Web171はスマホの画面に出しておこう!(2017/3/12)
普段できないものは慌てている時には楽に使えない
日ごろから意識し、練習し、「ああ、これね。」と楽勝で使えるくらいになっていてちょうどよいのです。
説明を読めばわかる。
聞けばわかる。
確かに。
でもやってみないと、わからないこともあるのです。
私も実家の母に練習してもらって、そんなところでそんなことをするのか!? と驚いたと同時に大変勉強になりましたから。
災害用伝言ダイヤルを両親にも練習してもらう(2017/9/2)
大事な人との連絡手段、いくつあってもいいです。
AがだめならB、BがだめならC、と手が打てます。
Aしかないと、気持ちも焦る。
簡単だから読めば大丈夫。
いざという時やればいい。
いやいやいや。
そんなことはありません。
必ず自分で手を動かし、頭を動かしやっておきましょう。
必ずね。
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