こんにちは。オンラインで学べる、大人のためのスマホ&パソコン教室
(www.pasocom.net)代表で、スマホ活用アドバイザーの増田由紀(@yukinojo7)です。
和風なものと嵐が大好きです。シニア世代の方々のスマホレッスンをやったり、スマートフォンやLINEの入門書を書いたり(Amazon著者ページはこちら)、仕事で使いたいのにSNS活用が苦手な方のためのお手伝いをしたりしています。
このブログでは、日々感じるスマホの活用法や私なりの工夫、IT技術の話などをメインに、なるべくわかりやすくお伝えしようと思っています。
Zoomからみんなの声も聞こえない、自分の声も聞こえない!
Zoomのオンラインレッスン中、映像は見えるのにどうしても音声が聞こえないという生徒さん。私たちの声も聞こえないとのこと。
先週までは何ともなかったということなのです。
レッスン前の時間ではどうしても解消できなかったので、その時はLINE電話の通話をスピーカーフォンにして、レッスンに参加していただきました。
Zoomから音声が聞こえない、という時に試すことがいくつかあります。
その1 まずマイクがミュートになっていないかどうか
声が聞こえない、というのなら通常なら「マイクオフ」になっているものを「オン」に直せば直るのですが、今回はそれも効果なし。
▼「ミュート」に斜線がついていないかどうか確認
▼マイクに斜線があったら声は聞こえません。でも生徒さん、こうはなっていないんだよなあ・・・
その2 マイクとスピーカーがシステムと同じになっているか
可能性としてこれもあるかもしれない。と思いためしたのがこれ。
マイクの隣の△をクリックし、「マイク」も「スピーカー」も「システムと同じ」になっているかチェック。これも問題なしでした。
その3 Webカメラのケーブルを抜き差ししてみる
ならばWebカメラの接続が悪いのか? 接触不良ということもあります。
Webカメラを抜き差ししていただいたり、別のUSBの差込口(前だったり後ろだったり)に挿していただいたりしましたが、状況変わらず。
レッスンに試したのはここまででした。
確かにその生徒さんのZoomで、前にもちらっと同じようなことがあったので、後日出張訪問することにしました。
その4 別のWebカメラを試す
出張訪問の際、念のため別のWebカメラも持っていきました。
Webカメラを2つ持っている人も少ないとは思いますが、こんな時は代替品があると原因の切り分けができてよいですね。
生徒さん宅でまず試したのは「Webカメラの取り換え」です。
Zoomの時、皆さんの声を拾っているのはWebカメラについている小さな穴。そこがマイクになっています。
映像は映るのに声が聞こえない、ということはもしかしてWebカメラのマイクだけ壊れてしまったのかもしれない。可能性はとても低いとは思いましたが、生徒さん宅にあるWebカメラだけではそれは検証できないので、予備のWebカメラを持っていったというわけです。
スピーカー&マイクをテストする
その持参したWebカメラを挿してみても、やはり状況が変わりません。Zoomに映るのは映像だけで、声が聞こえません。
これはZoomミーティングに参加していなくても、自分だけでチェックすることができます。
マイクの隣の△をクリックし「スピーカー&マイクをテストする」をクリックします。
まずパソコンから音が聞こえてくるかどうか。通常ならここでちゃんと音が聞こえるのですが、生徒さん宅ではまずここで音が聞こえません。
と言って、別のスピーカーを試すといってもほかにありませんから、ここでは「はい」をクリックして次の手順に進みます。
次はマイクのチェックです。Webカメラに向かって何かを話しかけます。
その自分の声がここで返ってくればマイクは正常なのですが、生徒さん宅ではここも無音。
その5 パソコンから音は出るのか?
Zoomで音が出ないといっても、2種類の音があります。
1つは「みんなの声が聞こえない」。
みんなの声はスピーカーから聞こえてくるわけです。
ではパソコンから音が聞こえない=スピーカーが壊れたのか?
そんな時に試すのが、「パソコンから別の音を出して聞こえるかどうか」ということ。
音が出るものなら何でもいいのですが、私はパソコンでYouTubeを開いて動画を再生してみました。
YouTubeからは音はちゃんと聞こえてきます。
ということは、パソコンのスピーカーは壊れていないということ。
その6 パソコンは声を拾うのか?
Zoomで音が出ない2種類の音、もう一つは「自分の声がみんなに聞こえない」ということ。
つまりマイクで自分の声を拾っていないということ。
自分の声が拾えれば使うものは何でもいいのです。たまたまレッスンでやったことのあるGoogleドキュメントで試してみました。
Googleドキュメントを開き、「ツール」の「音声入力」をクリック。
するとグレーのマイクが出てきます。これをクリックします。
赤いマイクになったらパソコンに向かってしゃべりかけます。
生徒さん宅ではちゃんと音声入力できる。
・・・ということはマイクも壊れていない。
Webカメラへの疑惑は晴れました。映像も映る。マイクも使える。
パソコンのスピーカーでもない。
Zoomミーティング中の音が聞こえないのは、少なくともWebカメラのせいじゃないみたい。
その7 パソコンのアップデートが原因か?
次に、パソコンの不具合を疑ってみました。
そこでスタートボタンから再起動をしてみました。
そこに「更新して再起動」と表示されていたので、「更新して再起動」を選んでパソコンを一度終了。
しばらく時間がかかって、パソコンが再起動してきました。
パソコンには「アップデート」のお誘いが時々やってきます。中のプログラムを最新の状態にして使うことを推奨されているので、そのお誘いです。
でもそれを無視していると、だんだん「アップデート」がたまってきてしまうことがあります。
生徒さん宅でも、しばらくアップデートは無視していたとのことだったので、再起動にも時間がかかっていました。
ひとしきりアップデートの作業が終わって、もう一度Zoomでマイクとスピーカーのテストをしてみましたが、やっぱり声が聞こえない。
ということは、パソコンの不具合ではないのか。
その8 Zoomは最新の状態か?
もしかしてZoomのソフトが原因?
最新の状態になっているのか確認してみよう。
Zoomのアプリを開いて、画面右側のプロフィール画像をクリック。
「アップデートを確認」をクリックしてみました。
すると「更新可能」と表示されています。
これか? これが原因だったのか?? しばし待ちます。
よし、更新だ! 「インストール」をクリックします。
インストール作業が始まります。
ほどなくして「クライアントが正常にアップデートされました」と表示されます。
念のためもう一度画面右上のプロフィール画像をクリックし「アップデートを確認」をクリック。
間違いなく、Zoomが最新の状態ということが確認できました。
そこでもう一度音声のテストを試みるも、やっぱり声が聞こえない。
う~ん更新でも改善しないのか。
その9 Zoom自体を入れ直してみる
・・・となったら、あとはZoom自体を「入れ直し」してみるしかないかな。
「スタート」ボタンをクリックし「設定」をクリック。
※画面はWindows11の場合です
「アプリ」をクリックし「アプリと機能」をクリック。
「Zoom」をクリックし「・・・」をクリック。
「アンインストール」をクリック。
これで一度、Zoomを削除してみます。
完全にアンインストールされたことを確認したら、ネット検索で「Zoom」とキーワードを入れて検索。
「Zoom Meetings」をクリック。
画面の一番下にある「ダウンロード」をクリック。
「ミーティング用Zoomクライアント」の「ダウンロード」をクリック。
そしてZoomを新たにインストールし直しました。
原因の切り分けはさまざまな角度から
さあどうだ。どうなんだ。
もう一度Zoomを開いて、音声のテストをしてみたところ・・・
「直った!直りました!!」
「音声が聞こえない」と一口に言っても、様々な原因があります。
そんな時に、いろいろな可能性を探って解決の糸口を発見します。
Zoomの設定なのか?
いや、Zoomの設定ではない。
じゃあ生徒さんの持っているWebカメラの不具合なのか?
→ 持参したWebカメラでも試してみたが状況変わらず。
→ Zoom以外のもので音を出したり(YouTube)、声を拾ったり(音声入力)してみたところ、聞こえる。声も拾う。
だからWebカメラじゃない。
パソコンの不具合なのか?
→ アップデートはしてみたけどけれど、状況変わらず。
Zoomが古いのか? 更新がされていないのか?_
→ Zoomも最新の状態にしてみた。けれど状況変わらず。
Zoomそのものが悪いのか?
→ Zoomを一度削除して、再び入れてみた。
これで元に戻りました!
こういう作業を「原因の切り分け」といいます。
Zoomがおかしいとなると、Zoomの画面の設定しか頭に浮かばないかもしれません。
でも実はさまざまな角度から見る必要があります。
これには経験がものを言うかもしれませんね。
私が一番恐れていた「パソコンの部品の故障」だった場合、これはもう取り換えか、あるいは買い替えかということになり、お金もかかるし、取り寄せるための時間もかかってしまいます。その間パソコンが使えなくなってしまいます。
今回はWebカメラを買い替えることもなく、パソコンをお預かりすることもなく、訪問・出張費の中で納まったので本当によかったです。
今回試したことは、試す順番を変えてみたらまた違った結果になったのかもしれません。
もっと早く作業が終わったのかもしれないし、逆にもっと時間がかかったかもしれません。
いずれにしても、トラブルの原因は1つではない、ということを常に頭に入れておく必要があるな、と改めて思った事例でした。
解決して何よりでした。