先週・今週はWordの授業をしています。
いつも正面から見ている視点を、ちょっと変えてみると、面白いものが見えてきます。
写真を何枚か預かって、チラシを作って欲しいと頼まれたという設定です。
こんな完成例で、というイメージがあります。
私は授業の時よくお話しするのですが、世の中に「完成例」なんてない。
自分が作る時は、完成例を見ながら、何行目に何を入力して、なんて誰も教えてくれないのです。
自力で作る時に、ちょっとでも授業でやったことが印象深く皆さまの記憶に残るにはどうしたらいいか。
そんなことを考えながらお話をしています。
今回の作成物はこれ。なかなか高度なテクニック満載の課題です。
これ、どこから作るんだろう? どんな風になっているんだろう。
糸口が分からないと、お手上げ、ということもあり得ます。
そんな時はちょっと視点を変えてみましょう。
この作成例、まっすぐ見つめていてもヒントが見えて来ません。
ちょっと紙を横から見ている感覚になってみてください。
いつもは正面から見ているのですが、これを横から見てみると・・・
もっともっと寝かせてみます。
真横から見ているイメージですよ。
実はこの用紙の中にある写真や文字は、全部自由に動かせる状態で配置されています。
文字の塊、大きなタイトル、写真など、1つ1つが単体で動くようになっています。
このようなものを、「浮いて」「動く」「物体」ということで、「浮動オブジェクト」と呼びます。
日常生活には出てこない用語ですね。
でも1つ1つの要素が「浮いて」「動く」から、自由なレイアウトができるのです。
紙の上から、文字やタイトル、写真などが、すーっと浮かんでいるところをイメージしてみてください。
紙にぴったりくっついていないからこそ、自由に動かすことができるのです。
水に浮かべたボートのように、スーッと動かして好きなところに配置することができます。
水に浮かべただけのボートは、どこかへ動いて行ってしまうかもしれません。
だから、この紙の上に「錨(イカリ)」をおろすことができます。
Wordに表示される黒い小さい「イカリ」のマークをご覧になったことはありますか?
実は「アンカー」と言って、このゆらゆら動く「浮動オブジェクト」を用紙につなぎとめる役割をしています。
こんなイメージです。1つ1つの部品は、少し浮いている。だから自由に動かすことができる。そんなイメージです。
こうして、複雑そうなレイアウトのものでも、視点を変えてみると1つ1つの部品の組み合わせなのです。
塊を分解して考えてみると、どこから手を付けたらいいか、少しイメージできるのではないでしょうか。
1つ1つの部品。
例えば自由に動かせる文字が「テキストボックス」。
自由に動かせるタイトルが「ワードアート」。
写真は自由に動かせるように「文字列の折り返し」を「前面」にする。
こうしたことを組み合わせて、複雑そうなレイアウトはできています。
それが分かると、日常生活に練習素材はたくさん転がっていることに気が付きます。
もらったチラシを眺めながら、「これどうやって作るのかなあ」と考えてみたり、
素敵な雑誌の紙面を見て、「どんな風になっているんだろう」と考えてみたり。
やり方が分かってくると、文書作成が楽しくなってきますよ!
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