自分のやっている仕事を説明する機会が時々あります。
当教室の生徒さんは、最高齢は90歳目前、70代、80代の方も多いんですよ、と人に話すと
「それはすごいですね。」
の後に
「でも、大変でしょう? おじいさんとおばあさんにスマホを教えるのって。」
とのご感想をいただくことが多いです。
あ~、シニア世代のスマホ教室って、そういうイメージなのかなあ。
でもね。
私は「おじいさん」と「おばあさん」が教室にいるなんて思ったこと、一度もないんですよね。
だからいっつも「おじいさんとおばあさん」という言葉に違和感を感じます。
うちのスタッフもそうだと思います。
おじいさんって誰? おばあさんって誰?
そんな人いないもの。
私の目の前にいるのは、人生経験が豊富な男性と女性だけ。
人生の先輩しかいません。
おじいさん、おばあさんというのなら。
私に言わせれば、おじいさんのような50代、おばあさんのような40代もいますよ。
もしこの世代向けに何かサービスをお考えの方がいらしたらね。
「おじいさん」と「おばあさん」って思った時点で、そのサービスはうまくいかないと思います。
だってそんな人いないから。
「おじさん」と「おばさん」って言われて嬉しい人います?
「お兄さん」と「お姉さん」なら嬉しい人いるのかな。
でもね、年齢でひとくくりにして呼ぶのは非常によろしくない。
私たちがお付き合いさせていただいているお客様は、そういうかたまりじゃないから。
お一人お一人だから。
「年配の人に教えるのって、面倒くさくないですか。いらっとしませんか。」と言われることもあります。
面倒くさい?
そうかなあ、私はそう思わないんだよなあ。
いらっとする?
う~ん、私はイラっとしないんだよなあ。
どうやったら楽しく、わかりやすく伝えられるかなあって思いますけれど。
そしてどうやったら、楽に使っていただけるようになるのか、一生懸命考えますけれど。
もうそこだけですけど。プロとして、どうやったらお客様に喜んでいただけるのかっていう。
年齢なんて気にしてないんだけど。
「そりゃあ、お金もらってますもんね」
と言われることもあります。
そうですね、お客様からはきちんとお代をいただいております。
だからこそ、プロとしての仕事をちゃんとしたい。
別にお金をいただいているからイラっとしないとか、我慢してるとか、そういうことではないのです。
私はどうやったら、私のお客様に、楽しい時間を過ごしていただけるのか。
習ったことが活用していただけるのか。
それだけ考えてます。
イラっとするのは、むしろ家族?
そうですねえ。
母だとちょっとイラっとするかな。質問が雑過ぎて(笑)。
というより、笑っちゃうの。言葉遣いもおかしいし、意味も取り違えているし。
絶妙に言い間違えていた李するし。
それに、どうしてそんなに分かりにくい質問するのかしらって、脱力して笑っちゃう。
「ねえねえ、由紀ちゃん、お母さんビッグコイン欲しいの」
あ~、それビットコインね。
「ねえねえ、iPadがシューッとなってくるくるっとなって、使えないの。帰りに寄って」
どうしても擬音語が多いんですよね(笑)。
でもね、70代、80代、90代にもなってなお、
年下の者の言うことを聞いて、新しいことに挑戦しようとするその姿。
私が年長になって、まったく新しいことに挑戦できるだろうか。
そう思ったら、そのいつも見せてくださる姿が、とても素晴らしいものに思えるのです。
だから私もなんとかお手伝いしたいのです。
人生の先輩が、年を重ねてなお好奇心を持ち、新しいものに取り組もうという
そのお姿をいつも拝見しておりますと、人生の先輩とはこういうことを言うのだなあと思うわけです。
よって、私の教室には「おじいさん」も「おばあさん」もいないのです。
そこのところ、よろしく。
大人のためのスマホ・パソコン教室
パソコムプラザ 新浦安 047-305-6200
千葉県浦安市美浜1-7-107(JR京葉線・新浦安駅徒歩3分)
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