教えるのがうまい人とは。よき先生との出会い。

昨日はセミナーでした。

教えるのが上手な人ってどんな人? 「スマホを教えたい人のためのセミナー」を開催しました (2017年6月17日の記事)

セミナーの時は、スライドを見ながらお話します。

1時間のお話の内容をまとめながら、教えるということについて考えてみる時間を持つことができました。

私もパソコン教室での講師業は17年目を迎えます。

 

どうやったらわかりやすく説明できるんだろう

セミナーご参加の方から「先生は、どこで教えるスキルを身に付けられたのですか?」と質問されました。

私は学校教師にはなりませんでしたが教員免許を持っています。

また、講師養成講座を経て日本語教師として働いていたこともあります。

パソコン教室を開業する時も、講師養成講座とオーナー研修というのがありました。

もちろんその後の授業で鍛えられた部分が大きいのですが、

とにかく「わかりやすい授業」ってどういうことなのか、ということを自分なりに一生懸命考えてやっていました。

 

丁寧に、やさしくわかりやすく説明できること、それがいい授業だと思っていました。

どうやったらわかりやすく説明できるのか、それをすごく考えてたと思います。

2007年9月までは。。。

 

興味のなかった資格取得

私は資格などにまったく興味がなかったのですが、当時Microsoft社にICTスクール制度というものができました。

そしてMicrosoft認定のICTスクールに認定されるには、MOT(マイクロソフトオフィシャルトレーナー)という資格を取らなくてはいけない、

という事態になりました。

興味がなかったのに、諸般の事情からそのICTスクールにならざるを得なくなり、ついてはMOTを期日までに取らなくてはいけなくなりました。

どうせお金と時間を使うのなら、評判のいい先生から教えてもらいたいと思いました。

取得した人の話を聴くと、準備にもすごく時間がかかるし、やることもたくさんあるって聞いていましたし。

ご縁あって、当時MOTコミュニティ会長の加藤竜哉先生にお願いすることになりました。

 

うーん、愚問ですね

知識に関する研修と、教えることに関する研修の2つを加藤先生から受けました。

研修開始早々、「この先生はすごい。今までこんな教え方されたことない。」

私は強烈に、そう思いました。

教えることに関する研修では、ロープレといって模擬授業を何度も何度も行います。

私は同業者と一緒に受けたので、知っている人の前で授業するのはとっても恥ずかしい。

しかも大先生の前。そうか、この先生が評判いいのはこういうことなんだ。

課題はExcel。しかも私に割り振られた課題は、「罫線を引く」です。

罫線を引くって、あっという間に終わっちゃう操作なんですけれどどうしましょう。と思っていました。

そしてまず1回目の模擬授業。

私の用意した授業「罫線を引く」ですが、もう今思い出しても恥ずかしいくらいボロボロでしたよ。

罫線の引いてある完成見本と、罫線のない完成見本を二つ並べて、「どちらの方が見やすいと思いますか」

とかやっていたわけです。

先生からは「う~ん、愚問ですね。」と一言。

正直言って、二つ並べて前に出した時点で、私もそう思いました。

もう先生の前で授業するのがせつなくなるぐらい、全然できてないじゃん!私!

 

先生お願い、答えを教えて・・・

加藤先生の研修では、徹底的に「相手の背景を知る」ということについて考えさせられました。

相手の背景を知り、相手から引き出す。ひたすらこれを意識しての模擬授業です。

今まで私は「どうやったらわかりやすく説明できるか」ということばかり考えていたわけですが

それは「どうやったらわかりやすく【私が】説明できるか」ということなわけです。

それを「どうやったら【相手が】理解できるようになるか」に転換する必要があります。

相手の背景を知るのはそのため。

相手はどのように感じ、どのように考えるのか。

模擬授業中は先生から何度も「それって予定調和ですよね。どうしてそう言えるの?」

「う~ん。おっしゃる通りです。もう一回考えてきます。」

何度もその繰り返し。なかなか先生からOKが出ません。

先生お願い、私のどこを直せばいいの?? もう答えを教えてください!!

と、何度も言いそうになったことを思い出します。

 

相手の背景を知る。相手から引き出す。

主体が「自分」だったのが、「相手」に変わるわけです。

衝撃的でした。今まで私、何やってたんだろう。

なんだかすごく自分が薄っぺらく感じて、ああこれじゃあだめだって思いました。

模擬授業をやればやるほどわからなくなってくる。

なんて自分に都合のいい授業を今までやっていたんだろう。

自分の授業を指摘されることなどなかなかない経験です。

その指摘がもう、おっしゃる通りです、という感じなのです。

 

相手の背景を知り、相手から引き出す。

伝えたいことを、伝えたい言葉に・
伝えたいことが、相手の心にしみこむように・・

それを徹底的に考えさせられました。

先生の授業は本当に刺激的だった。こんな授業受けたことない、と思いました。

先生の授業そのものが、ものすごく参考になりました。

ああ、こんな風にものを伝えられたらいいのに。プロとはこういうことを言うんだ、と本当に思いました。

同じ時期に受けた人はヘビーだったゆえに夫をはじめ「もう二度と受けたくない」と言っていましたけどね(笑)。

私は、ものすごく大変で本当に苦労したけれど、「教える」って言うことをこんなに深く考えたことはない、というくらい考えさせられました。

 

どうやったら伝わるんだろう

あれ以来ですね。

教えるってどういうことなんだろう。

相手の背景を知るって、相手をよく観察していないとできない。

相手から引き出すってどうやればいいんだろう。

毎回それを考えます。

人間惰性の生き物ですから、ふと気が付くと楽な方に流れます。

ついつい自分がやりやすい方法、楽な方法へと流れてしまいます。

でもそれじゃダメ。

どうやったらこの人が理解できるようになるんだろう。

どうやったら伝えたいことを伝えたい言葉で、相手の心に沁み込むように届けられるんだろう。

毎回の授業のたびに、お相手も違いますし、興味関心も異なる。

「教える」ってわかりやすく説明することではないのです。

どうやったら相手に理解してもらえるか。

どう伝えたら伝わるのか。

まだまだ先生の域には達しませんが、学んだことを実践する旅の途中です。

 

 

 

 

 

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 この記事を書いた人:増田由紀 

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2000年に千葉県浦安市でミセス・シニア・初心者のためのパソコン教室をオープン。 スマホは生活に役立つ道具、道具は使いこなしてこそ。電話とLINEだけじゃもったいない!とスマホの活用法を広くご紹介しています。
入門書の執筆、記事監修、講座企画、デジタルやSNSが苦手な人のためのビジネス活用コンサルもしています。
スマホ関連の連載や記事監修、取材歴はこちら→(ハルメク、クロワッサン、通販生活、ゆうゆう、家の光、FPジャーナル、介護セブン、素敵なあの人、七緒、女性自身、朝日新聞、家庭画報、日経ITPro、日経新聞、日経トレンディ、NHK、NHKラジオ、日本テレビ、フジテレビ、TBS、テレビ朝日、東京MXテレビ等)。
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